ゼロスがロイドたちの旅に同行してから幾らか過ぎたある日のことだった。今のパーティーメンバーから考えるとゼロスとロイドが同室になることが多くなりそうだか、以外にも二人が同室になるのは今日が初めてであった。それは、ゼロスが二つの組織に情報を流しやすくするために自分が一人部屋になるようわざとそう仕向けていたためである。しかし、午前中にパーティーメンバー全員分の装備を揃えたため、一人部屋をとる余裕が無くなってしまったのだった。最後まで文句を言うゼロスだったが、最後はリフィルのひと睨みによって大人しくなったのだった。
「あーあ、せめて女の子と同室だったら俺様最高だったのによ~。なんで野郎なんかと…」
ゼロスがそう愚痴をこぼしているときだった。ガチャッという音とともに、誰かが部屋に入ってきた。おそらくお風呂に行っていたロイドが帰って来たのだろう。
「あーっ、さっぱりしたぜー」
首にタオルをかけ、黒のタンクトップと短パンという軽装でロイドはゼロスのいる部屋へと帰ってきた。
「ハニーおかえり~」
ゼロスは寝そべっていたベッドから上半身だけおこすとロイドへと視線を向けた。普段全く肌を見せない格好をしているためかロイドの肌は白く、いつもは隠されているすらりと伸びた手足や浮き出た鎖骨がゼロスの目に焼き付いた。そして、訳のわからないモヤモヤした気持ちが胸に広がっていくのを感じた。
(な、なに俺様動揺しちゃってんのよ、相手は野郎しかもロイドくんよ~?)
「?どうしたんだゼロスいきなり固まっちまって」
自分を見て行きなり固まってしまったゼロスを不思議に思ったロイドはゼロスのベッドへと歩みよった。それに慌てたのはゼロスだった。このままロイドに近寄られてはなにか危ないこと(むしろ危ないのはロイドくん?)が起こりそうであった。
「ちょっ、ロイドくんストーップ!」
「なんだよー?」
挙動不振な様子のゼロスをロイドは怪訝そうな顔でみた。何か、何か言わなくては!ゼロスは自分で思っている以上に焦っていた。
「ロ、ロイドくんってさぁ~、たまった時とかどうしてんの~?」
ピシッ
ゼロスは自分の発言に自分自身が固まるのを感じた。
(なにいっちゃってんのー俺様??さすがにこの質問はないわー)
一人であわてているゼロスに対してロイドはきょとんとした様子で小首をかしげた。
「たまる…?なにが溜まるんだ?」
ゼロスは目を見開いた。まさかと思った。ロイドだって17歳の健全な男子だ。てっきりオナニーぐらいしているものだと思っていたのだ。しかし、ロイドの様子からするに全くといっていいほど性の知識がないようだった。
「ロイドくん…精通はしてるよね?」
「せいつうー?なんだそれ?」
はぁ。ゼロスはため息をついた。これは鈍感とかそういうレベルではない、まさかとは思うが子供はコウノトリが運んでくると思っているのではないのだろうか。
「な、なんだよ!せいつうってなんだよ!」
ゼロスに呆れられたと思って怒ったのか、ロイドはゼロスのベッドに乗り上げて迫った。それにあせったのはゼロスだった。
(っち、折角おちついてきたっつーのに)
そんなゼロスの心など知らないロイドはなぁなぁと、ゼロスを下から見上げた。
(ぐはぁっ、ちきしょう!かわいいぜロイド!)
ゼロスは自分の気持ちに対して少々なげやりになっていた。それもそのはずである。いままで究極のフェミニストだと思っていた自分が野郎に対してかわいいなんて思っている上に迫られて慌てているのだから。
ぐいっ
なんだかもう色々と限界を超えたゼロスは迫るロイドの腕をひき自分の横に投げた。それから、素早くロイドに跨がり両腕を頭の上でひとつにまとめた。そして、人の悪い笑みを顔に浮かべロイドの耳元で低く囁いた。
「そんなに知りたいなら、教えてやるよ」
どうしようもなく鈍感なロイドもゼロスの只ならぬ雰囲気を感じとり必死に抵抗を始めた。
「っゼロス!なにすんだ、はーなーせー!」
両足をばたつかせ、身を捻ってどうにかゼロスから抜け出そうとするが態勢が態勢である。しかも、ロイドとゼロスの間には決定的な体格差がありロイドがもがけばもがくほどより強い力で押さえこまれてしまう。
「そー暴れるなよ、ロイドくん!俺様傷付いちゃうぜ~。それにな、うんと気持ちよくしてやるから」
そう言いながら、ゼロスはロイドの耳をペロリと舐めた。それにロイドは敏感にピクリと肩を揺らした。
「な、な、なにするんだよ!!」
ロイドは顔を真っ赤に染めてそう抗議するが、その間にもゼロスは器用に下着の上から優しくロイドの中心を愛撫しだした。緩急をつけて攻めてやれば、段々とロイドから力がぬけていき甘い息が鼻からぬけた。
「っん、ふぁ~」
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