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【2025/05/04 17:21 】 |
おさがり(ゼロス+ロイド)
今、ロイドたちは王都メルトキオのゼロスの屋敷にいた。

明日、エレカーをもらいうけにくちなわのもとに向かう予定だ。
そして家主、麗しのゼロスさまことゼロス・ワイルダーは特にすることもなく暇を持て余していた。

そう、だから普段特に気にしないようなことを疑問に思ったのだ。


(ロイドくんは二刀流だよねぇ?じゃ、この長剣はだれのよ?)


ゼロスは先ほど、ロイドから渡された長剣を眺めながら思った。しかも、渡してきたロイドの顔は何ともいえない複雑な顔で…。


(新品…ってわけじゃねーしなぁ)
(まさか、いわくつき…?)

と、少し寒気がしたゼロスは直接ロイドに聞くことにした。


コン、コン


「ちょっとロイドくん~、入ってもオーケー?」


ロイドに割り当てた客室のドアを叩く。外にいく姿は見ていないので、多分中にいるだろう。

「ゼロスか?いいぜ」

少しの間のあと了承の返事がかえってきた。


「そいじゃ、失礼しますよっと」

目の前のドアを押して部屋にはいる。ロイドはベッドに腰掛け装備品の手入れをしていた。手先が器用なのか、慣れているのかはたまたその両方か装備品を手入れしている様はなかなか様になっている。


「どうしたんだよ?なんか用があってきたんだろ?」


ロイドは手元に向けていた視線をドアの前で立っているゼロスに向けた。



「べっつに大した用じゃないのよ~」


(マジ大したことないことかも)

ゼロスは少しロイドを訪ねたことを後悔し初めていた。
それは、まだ出会って間もないこの少年にくだらない質問をしてくる奴だと、呆れられるのが癪にさわると思ったからと、用心深い自分にしては少年に対してうまく距離をはかれていないことに戸惑っているからだった。


(まぁ、こんなガキ相手に用心も何もないかもしんないけど…)


そう、相手は子供だ。熱い理想ばかりを掲げるお子様。
ゼロスはそう思い直し、戸惑いを振り払った。そして、ここへきた目的を果たすことにした。

「あのさ~、ロイドくん?ロイドくんは二刀流じゃない?じゃぁ、さっきロイドくんがくれたこの剣っていったい誰のよ?」


「………」


沈黙。


(またあの顔だ…)
ロイドはゼロスに向けていた視線をそらした。
なにか辛い思い出でも思い出しているのだろうか。うつむいた顔は苦しそうに歪められている。

「…まぁ?この美しく~、華麗な俺さまべっつにそんな小さなこたぁ~どうでもいいけど?」

なぜかロイドの複雑な顔をみていられずゼロスはさっきの質問を咄嗟に誤魔化した。
その言葉を聞いたロイドは、質問が中断されたのに安心したのか表情を和らげて顔を上げた。
「なっなんだよっ!お前が聞いてきたんだろー!」

そして、おちゃらけた様子のゼロスに普段の調子を取り戻したのか、今度はゼロスに視線を合わせ睨みつけてきた。ゼロスはその視線を軽く流し


「でっひゃっひゃっひゃ~、じゃぁ、俺さまそれだけだから、お子様のロイドくんはもう寝な」


そう言うとゼロスはふざけたように笑いながらロイドの部屋を後にした。



「……変なやつ」



突然来たと思ったら突然去っていったゼロスにロイドは一人ぽつんと呟いた。




(いったいなんだってんだ?)



一方ゼロスは抱いた疑問を解決出来ず、逃げ帰るように帰ってきてしまったことに舌打ちしたい気持ちになっていた。


「本当…なんだよ」


人一倍、人の心の闇に敏感なゼロスは、普段明るい熱血漢な少年の複雑な表情に戸惑っていた。ゼロスもただ、悲しいとか、苦しいとか簡単な喜怒哀楽を表す表情ならここまで動揺しなかっただろう。しかし、ロイドの表情は違った。罪とか、責任、言葉では言い表せない多くのものを抱えこんだ表情だったのだ。そう、それはゼロスが鏡を通してよく見る表情でもある。しかし、それとは決定的に違ったのは、ロイドには複雑な中に決して曇ることのない希望も見てとれたのだ。




(理想を追いかけるばかりの馬鹿なガキじゃない…?)



ゼロスのロイドに対する認識が少し揺らいだ。



(まぁ、あいつがこれからどうするか見ものだな…)


ゼロスは長剣の柄を撫でるように触ると夜の街中へと姿を消した。













あとがき
TOSプレイ中クラトスの装備をゼロスに使ったことで思いついた小説でしたが…自分でもなにがなんだかさっぱりな仕上がりに(笑)

そして加入したばかりで悪役よりのゼロスくん

こちらもさっぱり訳がわからない感じで…

すみません。フィーリングでお願いします。
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【2010/09/21 01:28 】 | TOS小説(BL) | 有り難いご意見(0) | トラックバック()
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