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ゼロスは剣の手入れをしているロイドの背中を見つめた。
案外華奢な背中であった。 常にパーティーの前衛で戦う彼は良く言えば勇ましく、悪く言えば無鉄砲でなんとなくもっとがっしりしたイメージであったのに。 (そういえばこいつはまだ17歳の子供だったな) 彼のすべてを受け入れてくれる強さのせいで彼が子供であることをすっかり忘れていたのだ。 幼い頃からコレットやジーニアスと共に育ってきた彼のことだ、庇護される立場であったのは僅な期間であっただろう。 「ロイド!」 いいことを思いついたとばかりに満面の笑みを浮かべてゼロスは目の前の彼を呼んだ。 「…なんだよ?」 ゼロスの突然の呼び掛けにロイドは怪訝そうに振り返ると腕を広げて笑うゼロスを見て顔をしかめた。 「…なんのつもりだ?」 「なにってロイドくん!見てわかんねーの?」 「分かんないから聞いてるんだよ…」 するとゼロスは広げていた手で胡座をかいた足をポンポンとたたいた。 「この優しいゼロス様がロイドくんを甘やかしてやるってんだよ」 「はぁ?」 ゼロスは呆れ顔で再び剣の手入れをしようとするロイドの腕をぐいっと引っ張ると、そのまま腕の中へ閉じ込めた。 「なっ!危ないだろ!つうか、はーなーせー!」 顔を彼の嫌いなトマトみたいに真っ赤にして抵抗するのをより強い力で抱き留めると、始めから本気で抵抗していた訳ではなかったロイドは大人しくなった。 「ほらほら、もっと甘えてもいいのだよ、ロイドくん」 そう言いながら、彼のまろやかな額に口付けると、ギリギリ聞き取れるか聞き取れないかの小声で「ばかやろっ」と呟いたロイドは、ぎゅうとゼロスの服を握った。 彼の精一杯の甘えを見て嬉しくなったゼロスはもう一つ額にキスを落とした。 あとがき ロイド×萌=∞ むしろロイド=萌(笑) PR |
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