三人はリフィルからお茶を受け取ると、すでにダイクが座るテーブルの周りに腰をかけた。しかも、ちゃっかりとロイドを真ん中にして。
「ロイド、帰ったか。リフィル先生とその嬢ちゃんが淹れてくれたお茶はうめぇぞ。」
「ほんとだ、このお茶美味しいな!まさか…先生が調合したのか?」
「まさかとはなんです。…違います。このお茶は特別にプレセアが調合してくれたのよ。」
リフィルがそう言うと実はお茶に手をつけていなかったクラトスとゼロスは湯気がたつお茶に口をつけた。
「…うまいな。」
「うひょ~。これプレセアちゃんが作ったんだ。さすがだね~」
「はい、身体が温まるように薬草を調合しました。」
全員のカップにお茶をついだプレセアとリフィルも椅子に腰かけた。
「ロイド!あんたたち帰ってきてたんだね。」
調理場の方からお皿を持ったしいなとコレットが現れた。
「ロイド、それにクラトスさんとゼロスもお帰りなさい~。」
コレットはなんでもないところで転びそうになりながらも笑顔でテーブルにお皿をおいた。
「おい、コレット大丈夫かよ~」
「お!美味しそうだね~。しいなとコレットちゃんはデザート担当って訳ね。」
ゼロスはコレットとしいなが運んできたお皿をのぞきながら言った。
「えへへ~。今日はいつもより頑張ってつくったよ。ね、しいな」
「そうさ!どうだい美味しそうだろ?」
そう言ってにこやかに笑うと二人も席についた。
「あぁ、すっげぇ美味そうだ!はやく食べてー」
段々と料理で埋まっていくテーブルを見ながらロイドは待ちきれなそうに言った。
「もうっ!ロイドってばせっかちなんだから~。」
「待たせたな。これで最後だ。」
メインの料理を担当していたジーニアスとリーガルも料理をテーブルにおくと席についた。
「よっしゃ!これで全員揃ったな、それじゃぁ…」
「まて、ロイド、なにか言うことがあるのではないか?」
もう待ちきれないとばかりに食事を開始しようとするロイドをクラトスが遮った。
「えっと…。あぁ!」
ロイドは一瞬怪訝な顔をするがなんのことを言われているのか思い至ったのか机を囲む全員を見回した。
「今年は、いろいろありがとな!そして来年も皆で頑張ろうぜ!」
「それじゃぁ…」
「「いただきます!!」」
あとがき
皆さま、良いお年を!
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